住宅ローンを組んで住み替えを検討しているあなたは、資金面に不安を抱え、ダブルローンという選択肢も考えているかもしれません。
ダブルローンは、住み替えをスムーズに進められる便利な方法ですが、同時にリスクも伴います。
この記事では、ダブルローンのメリット・デメリットや注意点、住宅ローン控除などの関連情報を網羅し、住み替えにおけるダブルローンの利用判断を支援します。
□住宅を住み替える際のダブルローンとは?
ダブルローンとは、住宅ローンを2つ組んでいる状態を指します。
例えば、現在住んでいる家の住宅ローンを完済していない状態で住み替えを行い、新しい住宅ローンを追加で組むケースがダブルローンに該当します。
過去に契約した住宅ローンの返済が終わっていて、その後新たに住宅ローンを契約する場合は、ダブルローンではありません。
つまり、同時に複数の住宅ローンを契約している状態をダブルローンと捉えましょう。
1: ダブルローンを利用するための条件
ダブルローンを利用する場合、毎月の住宅ローン返済額は単純計算で2倍近くになるため、金融機関による融資審査は厳しくなります。
そのため、多くの住宅ローン会社は、申込者の支払い能力を担保するための条件を設けています。
・全てのローンの合算年間返済額が年収の30%以下であること
・満80歳までに住宅ローンの残債を完済できること
・現在住んでいる家を売却した際にローンの残債を完済できること
2: ダブルローンを利用する際の注意点①
ダブルローンを利用する際には、売りたい家の売却準備を事前に進めておくことが大切です。
なぜなら、ダブルローンを組んでいる間は月々のローン返済が二重になるため、古い家を早く売却できないと、二重のローンを返済し続けることになります。
古い家がなかなか売れないと、二重のローンの支払期間が長くなってしまい、金銭的な負担が増えやすいため注意が必要です。
スムーズに家を売却するには、自分の家の売却価格を把握したうえで、信頼できる不動産会社を見つけることが重要です。
3: ダブルローンを利用する際の注意点②
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して自己の居住用の住宅を購入した場合に受けられる制度ですが、ダブルローンの場合は注意が必要です。
ダブルローンを利用して購入した新居と、売却する旧居のどちらか一方にしか住宅ローン控除は適用されません。
新居に住宅ローン控除を適用する場合、旧居の住宅ローン控除は受けられないため、注意が必要です。
□ダブルローンを利用するメリットとデメリット
ダブルローンを利用するメリットは、新居を購入してから住み替えができる点と、空き家状態で内覧できることでより良い条件で自宅を売却できる点です。
しかし、審査が厳しく、毎月の返済額が増加する、住宅ローン控除は1軒分しか受けられない、自宅が売れなくても賃貸物件にはできないなどのデメリットも存在します。
1: メリット
・新居を購入してから住み替えができる(買い先行)
・空き家状態で内覧ができるため、より良い条件で自宅を売却できる
2: デメリット
・ローン審査が厳しく、融資を受けられないケースがある
・毎月の返済額が増加し、家計の負担が大きくなる
・住宅ローン控除は、住んでいる住居一軒分しか受けられない
・自宅が売れなくても賃貸物件にはできない
□まとめ
ダブルローンは、住み替えをスムーズに進められる一方で、審査が厳しく、返済負担が大きくなるなどのリスクも伴います。
住み替えを検討する際には、ダブルローンのメリットとデメリットを理解した上で、慎重に判断する必要があります。
また、事前に売却準備を進め、信頼できる不動産会社を見つけることが重要です。
ダブルローンの利用を検討している方は、この記事で紹介した情報を参考に、専門家にも相談しながら、自分にとって最適な住み替え方法を見つけてください。